第2回活動 コケの中の生きものとクマムシの採集と観察
2024年8月8日
概要
日 時 2024年6月23日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、北の原
参 加 者 18名 欠席3名
活動内容 コケの中で見られるクマムシや小さな生き物の観察です。午前中にクマムシについて調べてきたことについて、みんなが発表し、特徴や大きさについて理解した後、コケに潜む生き物を採集する装置であるベールマン装置を作成し、コケを装置にセットしました。午後からは前回作成し乾燥させていた自分たちのハチの標本を、標本箱へ移しました。その後、顕微鏡の使い方を学んでからベールマン装置で集めた水や砂粒の中から顕微鏡を使って、クマムシや小さな生き物を探しました。最後に1日の内容を活動日誌にまとめ、感想を発表しました。
活動報告
10:00~10:45 始まりの会、課題の発表
まずは今日の活動予定についてスケジュール表を見ながら確認した後、課題の発表をしました。興味深い特徴が知られているクマムシについて、隊員のみんなもたくさん調べてきてくれました。何の仲間なのか、どんな形で大きさはどれくらいなのか、そしてどんな場所で暮らし、どんな生態をしているのか、調べてきた内容でホワイトボードいっぱいになりました。クマムシは、隊員も名前は知っているけど見たことのある人はおらず、観察前にどんな生き物なのか、みんなで理解することが出来ました。
10:45~12:15 ベールマン装置の作成と顕微鏡の使い方を学ぼう
野外でコケを採取する予定でしたが、雨が降っていたので野外での活動は中止とし、前日にスタッフが採っておいたコケを使いました。
コケの中の生き物を調べるために、ペットボトルを加工してベールマン装置を作りました。ベールマン装置は水の中に暮らす小さな生き物を集めるための装置です。実はクマムシを含むコケの中の生き物の多くは、コケが水を含んでいる状態で活動する生き物です。装置の仕組みを学んだ後、ペットボトルを切ったり、ネットを付けたりして装置を作成し、コケと水を入れセットしました。このまましらばく置いて、生き物が下側へ出てくるのを待ちます。
この後、観察で使用する顕微鏡の使い方を練習しました。初めて使う人もいたため、目の幅やピントの合わせ方など正しい使い方を確認して、午後からの観察に備えました。
12:00~12:45 昼食休けい
12:45~13:30 ハチの標本を完成させよう
ここで、前回展足作業を行ったハチの昆虫標本を台から取り外し、標本箱へ移す作業を行いました。前回作成したときは、まだやわらかかった標本も1ヶ月乾燥させたので、もう脚や触角も動かすことができず、誤って触れると折れてしまうことがあります。壊さないよう注意しながら、自分で作った標本を取り外し、標本箱へ移してきました。並べられた標本は他の展示標本とともに夏から始まる、夏の企画展「THE 蜂」の中で一緒に展示する予定です。
13:30~15:00 クマムシを探してみよう
ベールマン装置の底にたまった砂粒の混じった水を取り出し、各自で顕微鏡にセットして、観察を始めました。まずは何か生き物がいないか顕微鏡の下で探します。最初は「何もいない」という人もいましたが、そのうち動くものを見つけ始め、集中して小さな生き物がいないか観察しました。線虫の仲間やユスリカの幼虫、ダニの仲間、そしてクマムシを見つけている人もいました。見つけたクマムシは倍率200倍にできる顕微鏡に移動し、活発に動く1ミリメートルに満たない小さなクマムシの様子を大きく拡大してみんなに観察してもらいました。
15:00~16:00 活動日誌をかこう、次回の活動紹介
今回も今日の活動内容をまとめ、活動日誌に記入しました。強い雨の降った1日でしたが、館内で1日しっかり活動することができました。日誌にはベールマン装置や顕微鏡を書いたり、見つけた生き物のスケッチを描いたりして内容を記録しました。感想では、小さなコケの中にもいろいろな生き物がいること、クマムシがとても小さかったこと、自分の住んでいる周りでも探してみたいなどの意見がありました。
次回の活動は9月8日(日)です。さんべ縄文の森ミュージアムに出かけ、館内の見学と園内の池に暮らす生き物を観察して調べる野外活動を行う予定です。
第3回の活動日 9月8日(日)10:00~16:00
集合場所:三瓶自然館レクチャールーム