サヒメル科学探検隊

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活動報告

第4回活動 大学の研究者と一緒に活動!森に降る雨を調べてみよう!

概要

日  時 2023年10月22日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、島根大学三瓶演習林
参 加 者 19名(欠席5名)
活動内容 今回は島根大学の三瓶演習林で活動しました。午前中は、島根大学の先生に水溶液とは何かについて教えて頂いた後、水質を測定する指標であるpHとECについて説明を受けました。その後それぞれの測定器を使って、海水や家庭にある水溶液を測定し、水質の特徴をそれぞれ学びました。午後からは林へ出かけ、いろいろな場所の雨水を5サンプル採取し、部屋に戻ってからそれぞれのpHとECを測定し、針葉樹の樹幹を流れてきた水は、林外の雨水と比べpHが低く、ECが高い特徴があり、さまざまなものが溶けていることなどを知ることができました。

 

活動報告

10:00~10:30 始まりの会、三瓶演習林へ移動
三瓶自然館に集合し、本日のスケジュールと4班編成のメンバーについて説明しました。今回は島根大学の先生が講師となり、三瓶山にある島根大学の三瓶演習林で活動します。忘れ物に注意しながらサヒメルのバスに乗り込み、三瓶演習林へ移動しました。

10:30~12:15 実習1「pHとECについて学び測定方法を体験しよう」
三瓶演習林では、島根大学の2名の先生(山下先生、葛西先生)と大学院生1名に指導頂きました。午前中は室内で、「水溶液の性質を調べよう」というテーマで、まずは水溶液とは何かについて学び、飲み物や海水など身近にある液体が水溶液かどうか、考えました。その後、水溶液の性質を調べる方法としてEC(電気伝導度)とpH(水素イオン指数)について説明を受け、研究用の測定器でECを、試験紙を使って変化から色を見てpHを測定し、さまざまな水溶液のECやpHを比較しました。
ECの結果からは、いずれも透明な液体でも海水は電気伝導度の数値が高く、汽水や淡水では低くなっていること、pHの測定では酸性、中性、アルカリ性のものがあり、酸性のものは酸っぱい、アルカリ性のものは苦い特徴があることなどを知ることができました。午後からは野外で雨水を採取し、pHとECを測定して環境による違いを調べます。

 

12:15~13:00 昼食休けい

 

13:00~15:00 実習2「森の水のpHとECを調べてみよう」
午後からは野外に集合し、先生と一緒に雨水の採取に出かけました。大学演習林では、さまざまな場所で雨水を採取し研究しています。最初に研究用に林外に設置された自動雨水採水器を見学しました。雨を感知すると、自動で雨水を採取できる装置で、先生が水をかけると蓋が開く様子にみんな驚いていました。
今回は林の外と針葉樹のヒノキ林そして広葉樹林に出かけ、林の外の雨水1サンプルと林の中に降った雨水と木の幹を流れてきた雨水をそれぞれ採取しました。室内で測定するため、全部で雨水を5サンプル採取し持ち帰りました。
室内に戻ってから、先生に測定機器の使い方や測定値の見方を教わりながら、班でECとpHをそれぞれ測定しました。
測定した結果、林外で採取した雨水に比べ、林内の雨水の方が酸性であること、特に幹を流れてきた水の酸性度が強く、またECの値も高いことがわかりました。

 

15:00~15:40 まとめ、活動日誌をかこう
演習林では研究のため、複数の地点で雨水や川の水を定期的に測定しており、昨年の測定結果について解説がありました。その結果、スギ林の樹幹琉で特に酸性度が高い傾向があること、また年間で見ると冬季の雨水のECの値が高く、雨水でも降る場所や季節によってその性質に大きな違いが出ることがわかりました。こうした水質の変化は、森林の種類や人間活動による工場の排煙や自動車の排気ガス、そして気候や季節風などさまざまな要因で起こっていることなどを教えて頂きました。見た目だけではわからない、水質の違いを調べることで、いろいろなことがわかることを知り、大学での研究の一端を知ることができました。
その後、今日の活動を活動日誌にまとめ、感想を発表しました。

 

 

 

 

 

 

 

15:40~16:00 次回の案内、終了
次回の活動スケジュールと課題について説明した後、バスでサヒメルへ戻り、今回の活動を終了しました。次回は11月12日(日)、今年最後の活動になります。

 

第5回の活動日 11月12日(日)10:00~16:00