サヒメル科学探検隊

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活動報告

第4回活動 三瓶山の森林で大学の研究者と一緒に活動しよう

概要

日  時 2018年10月21日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、島根大学演習林
参 加 者 9名(欠席5名)
活動内容 第4回の活動。サヒメルの近くにある島根大学三瓶演習林に出かけ、島根大学の先生を講師に活動を行いました。水の性質を調べる方法の1つとして、pHとECの測定方法を学び、午前中は塩水やスダチ果汁などで測定方法を体験、午後から演習林内を歩いて、森の中で集めたさまざまな地点の雨水や川の水を採取し、自分たちで測定しました。pHやECは初めて聞く言葉でしたが、実習を通して、理解をすることができました。

活動報告
10:00~10:40 始まりの会
第4回の活動開始です。サヒメルで集合し、最初に事前に課題で出していた酸性雨について、調べてきたことを発表してもらいました。まだ学校では習わない事象ですが、言葉はみんな聞いたことがあり、その原因や問題になっていることについてたくさん発表がありました。今回は三瓶山にある島根大学の研修施設である三瓶演習林に出かけて、酸性雨に関係した、水の水質について学ぶことを紹介しました。

 

10:40~12:00 pHとECについて学び測定方法を体験しよう
この後は、サヒメルから5分ほどのところにある三瓶演習林へバスで移動しました。今回の活動の講師である、島根大学の山本先生と葛西先生を紹介し、演習林での活動がスタートです。森林では生物だけでなく化学や物理、地学などさまざまな研究テーマがあり、その中で水は重要な要素の1つであることを教えてもらいました。
その後、水の特徴を調べる手法の1つとしてpH(水素イオン指数)とEC(電気伝導度)をがあることを教わり、特殊な装置を使って測定できることをまずは身近な水溶液を使って体験し、測定方法を学びました。活動は2班で行いました。
測定したのは塩水、砂糖水、温泉水、スダチ果汁の4つで、それぞれ測定結果は大きく異なり、スダチ果汁では強い酸性、温泉水では比較的中性に近い値が出ました。また塩水では見た目によく似た砂糖水より、とても高い電気伝導度があることがわかりました。

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12:00~12:00~12:45 昼食休けいIMGP8470
休けいも演習林庁舎でとりましたが、葛西先生から演習林にある樹木オニグルミの紹介があり、硬い殻に包まれた実を持つことや実は割ると中身が食べられること、実物で実演して見せていただきました。
西洋クルミを知っていても、クルミの実物を見たことがない隊員たちは、興味津々でクルミを割ってみたり、割った実を観察したりしていました。
またお弁当にミカンが入っていた隊員たちはミカン果汁も測定したいということで、急遽午後の活動に合わせて測定することになり、少しずつミカンを残していました。

 

12:45~14:45 森の水のpHとECを調べてみよう
午後からは、午前中に学んだ測定手法を使って、野外で採水した水を測定しました。まずは、演習林内に事前に設置してもらった雨水を集める装置から、測定に使う水を採水します。採水場所はヒノキ林とクヌギ林の林内と林外、そして木の幹をつたって流れた樹幹流と呼ばれる水の採取と、演習林内を流れる川の水で計7ヶ所で水を取り持ち帰りました。野外では安全のため全員がヘルメットをかぶり活動しました。
庁舎にもどってから、午前中と同じように採取した水をそれぞれpHとECを測定し、結果をまとめました。各地点での採取から測定まで作業は多かったですが、みんなで協力して行いました。

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14:45~16:00 活動のまとめ、次回の連絡
測定の結果、川の水は中性に近いこと、同じ演習林内の雨水でも林によって測定結果が異なること、特に樹幹流では、酸性度も電気伝導度も高いことがわかりました。また、酸性の高い水が森の土に流れることによって、生態系に影響が出ることがあることや、地域や季節によっても水の値は大きく変化すること、日本や外国での人間の活動による影響も大きいことなどを先生から教わりました。最後にpH試験紙をみんなに配りました。簡単にpHを測定することができるので、興味を持った人は、身の回りの水の特徴を調べてみましょう。

活動の様子は三瓶演習林のブログにも掲載されていますので、ご覧ください。
(http://shimane-univ-forest.seesaa.net/article/462328942.html)

 

次回の第5回活動は11月4日(日)です。次回が今年度最後の活動になります。次回の活動に関する課題と準備物がありますので、次の活動日までに準備して11月の活動に備えましょう。