サヒメル科学探検隊

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活動報告

第3回活動 さんべ縄文の森ミュージアムの見学と水の生きもの観察

 

 

概要

日  時 2024年9月8日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、さんべ縄文の森ミュージアム
参 加 者 15名 欠席5名
活動内容  今回はさんべ縄文の森ミュージアムの見学と池の生き物の観察です。午前中は、今日の活動内容に関連したテーマで噴火に関すること、そして池にいる生き物の種類や池にはなぜ絶滅危惧種が多いのかについて調べたことを発表し、みんなで学びました。午後からはバスでさんべ縄文の森ミュージアムへ出かけ、ミュージアムのスタッフに埋没林の成り立ちや特徴、保存方法について解説を受けました。その後はミュージアムの屋外にある池で生き物を観察、いろいろな生き物を採集し種類を調べて記録しました。サヒメルに戻った後に、本日の活動内容を活動日誌にまとめました。

 

 

活動報告

10:00~10:45 始まりの会、課題の発表
今日の活動予定について、スケジュール表を見ながら予定と持ち物を確認した後、課題の発表をしました。昔、山が噴火したことがなぜ分かるのかについては、火口湖や火山岩、そして地層を調べることで噴火した証拠を確認できると発表があり、そして三瓶山もかつて噴火した山であり、今日見学する埋没林は三瓶山が昔どれくらい大規模に噴火したのかがわかる証拠でもあることなど学びました。また、池の生き物については、いくつも生き物の名前が挙がり、さまざまな分類群の生き物が池に暮らすことを確認しました。そして、減少している理由については、乱獲や排水、埋め立てや改修、そして外来種の影響などの意見がありました。いずれも人間の活動が関係し、複数の要因が理由となって、池の環境が変化しやすく、そこに暮らす生物の生息が危ぶまれる状況になりやすいことも学びました。

 

10:45~11:20 水の生き物の特徴を知ろう 
池に暮らす水生昆虫であるゲンゴロウの仲間、ガムシの仲間、アメンボ類、そしてマツモムシなどの見分け方について資料を見ながら学びました。マツモムシは知らない人が多かったようですが、逆さまな姿で泳ぐこと、そして採集する際に不用意に手で掴むと口で刺すことがあるので注意しなければならない昆虫の1つです。
水生昆虫には、ヤゴやカゲロウなど幼虫の間だけ水の中で過ごす種類も多く、季節によっても見られる生物が変わることなど、水生昆虫の生態の特徴を学んだ後、午後から行う調査方法や記録方法を説明し、午前の活動に備えました。みんな池でいろいろな生物を見つけることが楽しみな様子でした。

 

11:20~12:15 昼食休けい
昼食休けい時間の終わりにサヒメルの夏の企画展「THE 蜂」を見学し、第1回の活動でみんなが作成したキイロスズメバチの標本が展示している様子を確認しました。みんなどれが自分が作った標本かを探していました。

 

12:15~12:30 サヒメルバスでさんべ縄文の森ミュージアムへ移動

 

12:30~13:00 さんべ縄文の森ミュージアムの見学 
さんべ縄文の森ミュージアムでは、スタッフの中山さんの案内で展示の解説を受けました。ここは4,000年前に三瓶山で起きた噴火によって埋もれた木が発見された場所で、国の天然記念物にも指定されています。サヒメルに展示している埋没木もここから運ばれてきたものです。現地では、いくつもの埋没木が埋もれた時の姿のまま展示されています。
中山さんからは埋没林が発見された経緯や、なぜ噴火で埋もれたことが分かったのか、見つかった木の種類、木の大きさや樹齢、噴火の様子、そして現在どのように埋没木を保存展示するために作業を行っているのか、について詳しく説明を受けました。
半数近くの隊員が初めて訪れたということで、噴火した当時のまま長い間埋もれていた木の保存状態の良さを触れて確認したり、樹齢600年を超える木の大きさや年輪の様子、そして当時の噴火の規模に驚いたようでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

13:00~14:45 池の生き物を観察しよう 
さんべ縄文の森ミュージアムの展示棟を出て、敷地内にある池での生き物観察を行いました。4つの班に分かれて、まずは池に生き物がいるかどうか目視で探索しました。池の周囲を歩きながら見ていくと、タニシやカワニナ、そしてミナミメダカの群れ、さらにゲンゴロウの仲間やミズカマキリ、マツモムシも見つけることができました。生き物がいることを確認した後は、みんなで小さな網を使って生き物を採集し、班ごとに採れた生き物を白いトレイに入れていきました。そして捕まえた種類を確認し、記録用紙に記入していきました。
とても暑い1日でしたがみんなとても頑張って活動を行い、こちらの想像以上に多くの種類の生物を見つけることができました。隊員たちは、目視で確認できているのに捕まえることができていない種類を採集しようと、終了時間ギリギリまでチャレンジしていました。

 

14:45~15:00 サヒメルバスでサヒメルへ移動

15:00~16:00 活動日誌をかこう、次回の活動紹介
サヒメルへ戻り、池で確認できた生き物を発表してもらいました。10種類以上採集することができましたが、見つけたのに採集できなかった生き物もいました。小さな池ですが、実際にはもっと多くの生き物がこの池に生息しているはずです。外来の生物も見られず、園内の池なので環境も安定しているようです。
この池はさんべ縄文の森ミュージアムが建った後に作られた池で、ミナミメダカ以外の生き物はすべて周囲の環境から飛んできたり移動してきたものです。おそらく周辺の田んぼや池にも今日見た生き物が生息する環境があり、そのためこの池にもさまざまな生物が見られたのでしょう。
この後、今日の活動内容を思い出して活動日誌にまとめました。スケッチでは印象に残った埋没林や池での調査の様子、見つけた生き物を描いていました。今回は4,000年前の三瓶山の様子と現在の三瓶で見られる水生生物を学ぶことが出来ました。また皆さんが住んでいる周りでも水辺があれば、安全に注意して自然の様子も観察してみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

次回、第4回の活動は10月20日(日)です。島根大学が調査研究活動を行っている三瓶演習林へ出かけ、島根大学の先生の指導の下、森の木を切って木の成長の仕方を年輪を測定して調べる活動を行う予定です。

第4回の活動日 10月20日(日)10:00~16:00
集合場所:三瓶自然館レクチャールーム

第2回活動 コケの中の生きものとクマムシの採集と観察

概要

日  時 2024年6月23日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、北の原
参 加 者 18名 欠席3名
活動内容 コケの中で見られるクマムシや小さな生き物の観察です。午前中にクマムシについて調べてきたことについて、みんなが発表し、特徴や大きさについて理解した後、コケに潜む生き物を採集する装置であるベールマン装置を作成し、コケを装置にセットしました。午後からは前回作成し乾燥させていた自分たちのハチの標本を、標本箱へ移しました。その後、顕微鏡の使い方を学んでからベールマン装置で集めた水や砂粒の中から顕微鏡を使って、クマムシや小さな生き物を探しました。最後に1日の内容を活動日誌にまとめ、感想を発表しました。

 

活動報告

10:00~10:45 始まりの会、課題の発表
まずは今日の活動予定についてスケジュール表を見ながら確認した後、課題の発表をしました。興味深い特徴が知られているクマムシについて、隊員のみんなもたくさん調べてきてくれました。何の仲間なのか、どんな形で大きさはどれくらいなのか、そしてどんな場所で暮らし、どんな生態をしているのか、調べてきた内容でホワイトボードいっぱいになりました。クマムシは、隊員も名前は知っているけど見たことのある人はおらず、観察前にどんな生き物なのか、みんなで理解することが出来ました。

 

10:45~12:15 ベールマン装置の作成と顕微鏡の使い方を学ぼう
野外でコケを採取する予定でしたが、雨が降っていたので野外での活動は中止とし、前日にスタッフが採っておいたコケを使いました。
コケの中の生き物を調べるために、ペットボトルを加工してベールマン装置を作りました。ベールマン装置は水の中に暮らす小さな生き物を集めるための装置です。実はクマムシを含むコケの中の生き物の多くは、コケが水を含んでいる状態で活動する生き物です。装置の仕組みを学んだ後、ペットボトルを切ったり、ネットを付けたりして装置を作成し、コケと水を入れセットしました。このまましらばく置いて、生き物が下側へ出てくるのを待ちます。
この後、観察で使用する顕微鏡の使い方を練習しました。初めて使う人もいたため、目の幅やピントの合わせ方など正しい使い方を確認して、午後からの観察に備えました。

 

12:00~12:45 昼食休けい

 

12:45~13:30 ハチの標本を完成させよう
ここで、前回展足作業を行ったハチの昆虫標本を台から取り外し、標本箱へ移す作業を行いました。前回作成したときは、まだやわらかかった標本も1ヶ月乾燥させたので、もう脚や触角も動かすことができず、誤って触れると折れてしまうことがあります。壊さないよう注意しながら、自分で作った標本を取り外し、標本箱へ移してきました。並べられた標本は他の展示標本とともに夏から始まる、夏の企画展「THE 蜂」の中で一緒に展示する予定です。

 

13:30~15:00 クマムシを探してみよう
ベールマン装置の底にたまった砂粒の混じった水を取り出し、各自で顕微鏡にセットして、観察を始めました。まずは何か生き物がいないか顕微鏡の下で探します。最初は「何もいない」という人もいましたが、そのうち動くものを見つけ始め、集中して小さな生き物がいないか観察しました。線虫の仲間やユスリカの幼虫、ダニの仲間、そしてクマムシを見つけている人もいました。見つけたクマムシは倍率200倍にできる顕微鏡に移動し、活発に動く1ミリメートルに満たない小さなクマムシの様子を大きく拡大してみんなに観察してもらいました。

 

15:00~16:00 活動日誌をかこう、次回の活動紹介
今回も今日の活動内容をまとめ、活動日誌に記入しました。強い雨の降った1日でしたが、館内で1日しっかり活動することができました。日誌にはベールマン装置や顕微鏡を書いたり、見つけた生き物のスケッチを描いたりして内容を記録しました。感想では、小さなコケの中にもいろいろな生き物がいること、クマムシがとても小さかったこと、自分の住んでいる周りでも探してみたいなどの意見がありました。

 

次回の活動は9月8日(日)です。さんべ縄文の森ミュージアムに出かけ、館内の見学と園内の池に暮らす生き物を観察して調べる野外活動を行う予定です。

第3回の活動日 9月8日(日)10:00~16:00
集合場所:三瓶自然館レクチャールーム

第1回活動 国立公園で自然観察/学芸員の仕事体験

概要

日  時 2024年5月26日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、北の原
参 加 者 21名
活動内容 第1回目サヒメル科学探険隊の活動。サヒメル科学探険隊の活動目的を紹介した後、参加者全員に隊員証を渡して活動を開始しました。午前中は4つの班に分かれて館内でワークシートを使って展示を見学、その後は野外に出かけ三瓶さんが国立公園であること、活火山である三瓶山の岩石や北の原で見られる動植物を観察しました。午後からは博物館で働く学芸員の仕事体験として、博物館に標本がある理由を学び昆虫標本づくりに挑戦しました。最後に今回の探険隊の活動を活動日誌にまとめ、第1回の活動を終了しました。

 

活動報告

10:00~10:30 始まりの会

今年最初のサヒメル科学探険隊の活動が始まりました。今年は隊員21名で活動を行います。サヒメル科学探険隊の活動目的や担当する隊長、副隊長を紹介した後、参加者にサヒメル科学探険隊の隊員証を1人1人に渡しました。その後、隊員みんなが1人ずつ自己紹介をしました。
今年も県内外のさまざまなな地域から参加があり、生物や鉱物などいろいろ興味をもつ子供たちが集まりました。1年間一緒に活動をしていきましょう。

 

10:40~11:10 サヒメルの館内見学
最初の活動は4班に分かれて、班ごとに館内の展示を見ながらワークシートを解きました。始めてサヒメルに来た参加者もいたため、班で一緒に行動しながら館内の配置を理解しつつワークシートの問題を展示を見ながら解いていきました。企画展示室の展示はちょうど今日が期間最終日で、鳥に関連した展示をしっかり学ぶことができました。全問解けたら新館4階に集合し、みんなで答え合わせをしました。

 

11:20~12:15 国立公園を知ろう
この時間は地学担当の今井学芸員も加わり、館内にある立体模型で三瓶山が国立公園に含まれていることを確認した後、野外へ出かけました。北の原にある大きな岩がデイサイトと呼ばれる火山由来の石であること、観察するとその石の中に斜長石や黒雲母など小さな鉱物がたくさん含まれていることを教えてもらいました。その後は姫逃池のカキツバタを観察したり、池の周りで見られる生物を探しながら、国立公園の自然を学びました。

 

12:15~13:00 昼食休けい

 

13:00~15:00 学芸員の仕事を体験しよう
午後からは今回のメインの活動である学芸員の仕事の1つを体験しました。まず博物館にはたくさんの標本やはく製がありますが、その理由ついてみんなに考えてもらいました。博物館では展示はもちろん、調査や研究のために標本を作成し活用しています。今度のサヒメルの夏の企画展はハチがテーマのため、今回はみんなにスズメバチの標本づくりにチャレンジしてもらいました。標本づくりに使用する道具類を1つ1つ紹介し、作り方を学んでから、標本づくりに取り組みました。
虫に針を刺すところから形を整える展足作業まで、いくつも注意しなければならない点があり、ほとんどの隊員が初めての体験で苦戦していましたが、みんな集中して取り組み1匹ずつ標本を作成していきました。今回みんなが作った標本はサヒメルでの展示で使用すると聞いて、みんな根気よく標本作りに挑戦し、何匹も作成している人もいました。作った標本は1ヶ月ほど乾燥させ、次回の活動で標本箱へ並べ替えて完成させる予定です。

 

15:00~16:00 活動日誌をかこう
今回活動した内容を活動日誌に文章とイラストでまとめました。みんなからは、針を刺すのは勇気がいった、標本づくりは難しかったがやってみると楽しかった、初めてスズメバチをこんなに観察したなどたくさんの感想がありました。この活動を通じで、博物館に展示されている標本にさらに興味をもって見てもらえれば嬉しいです。最後に次回の活動スケジュールを紹介し、第1回の活動を終了しました。
第2回の活動はクマムシの観察を中心に活動する予定です。とても小さな生き物の観察になりますので、次回の活動も頑張りましょう。

 

第2回の活動日  6月23日(日)10:00~16:00
集合場所:三瓶自然館レクチャールーム

第5回活動 ハチの巣の構造を調べてみよう!/1年間の活動発表

概要

日  時 2023年11月12日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル
参 加 者 18名(欠席6名)
活動内容 午前中はハチの特徴や巣について、調べてきたことを発表しました。ハチの特徴と巣の役割について学んだ後は、実際に2種類のスズメバチの巣を使って、巣の大きさを計測したり、中の構造がどうなっているのか外側を崩して、内部の構造や種類による巣の構造の違いについて、観察しました。午後からは午前中の活動を日誌にまとめた後、1年間の活動の仕上げとして、4班に分かれこれまで行った活動の中から1つずつ活動テーマを選び、新聞形式にまとめ保護者の前で発表しました。

 

活動報告

10:00~10:30 始まりの会、課題の発表 
本日のスケジュールを確認した後、課題で出していたハチが巣を作る理由とハチの特徴についてみんなに発表してもらいました。巣は繁殖、子育てをする場所であり、外敵や風雨から守るためでもあること、ハチの特徴では、黄色と黒色の縞々、針をもつ、蜜をためる、受粉をさせる、寄生する、巣は六角形など、多くの発表があり、いろいろな特徴をもつ昆虫であることがわかりました。またなぜ六角形の巣の形をしているのかについてもみんなで考え、ハニカム構造であるということを調べてきた隊員もいました。

10:30~12:10 ハチの種類と巣を調べよう
次にハチの巣の観察しました。用意したのはサヒメルで収蔵していた大きなスズメバチの巣。大人でも抱えられないような大きさのキイロスズメバチの巣を見ながら、どこに何個出入り口があるのか想像してもらい、実際に探してみました。複数入口があるのではという意見が多かったですが、大きな巣でも出入り口は小さな穴1つしかないことを確認し、不便そうという意見もありましたが、理由もみんなで考えて発表してもらいました。
次に別に用意したスズメバチの巣2つを使って、巣の内部の構造を観察しました。1つは茂みなどに巣を作るコガタスズメバチの巣、もう1つがキイロスズメバチの巣です。
希望者の中からじゃんけんで代表者2名ずつを選び、それぞれのハチの巣を大きさを測定した後、巣の外壁を崩していき内部の様子を観察しました。どちらの巣にも3枚の巣盤が平行に並び、3層構造になっていることを確認、巣盤の表面には六角形の部屋がたくさん並んでいる様子(ハニカム構造)も観察しました。
また、巣材を詳しく観察するため1人ずつ巣の壁の一部を採取しパウチフィルムで挟んだシートを作りました。

 

 

 

 

 

 

 

12:10~12:50 昼食休けい

12:50~13:20 活動日誌をかこう
午前中の活動を活動日誌にまとめました。活動したことや学んだ内容と感想を記入し、合わせて巣材を挟んだシートを各自ルーペで観察しながらスケッチしました。縞模様をよく見ると、とても小さな木の粒がたくさん敷き詰められてできていることを確認でき、「和紙みたい」と感想を話す隊員もいました。大きな巣も、ハチたちがとても手間をかけて少しずつ作られている様子を実感できたようでした。

 

13:20~15:00 探検隊新聞をつくろう
ここからは、今年度の活動のまとめとして探検隊新聞を作りました。4班に分かれて第1回~第4回までの活動のテーマを1テーマずつ選び、大きな模造紙を使って新聞形式にまとめました。まずは班ごとに、新聞のタイトルや見出しを意見を出し合って決め、その後過去の活動日誌やスケジュール表を見て活動内容を思い出しながら、メンバーで分担して文章で活動や感想をスケッチで活動に関連した物や様子を描き、作成しました。あっという間に時間が過ぎ、最後はギリギリまで時間に追われながらの作成となりましたが、すべての班が完成させることができました。完成後はボードに掲示して、発表の準備をしました。

 

15:00~15:30 活動発表
完成した新聞を使って、今年度の活動発表を行いました。活動内容を活動に参加していない人たちにもわかるよう簡潔に文章にまとめ人前で発表することは、大変で緊張もしますが1班ずつメンバーが前に立ち、隊員の保護者や家族の前で発表しました。発表前の緊張した様子から一転、発表後は安堵と達成感でほっとした様子でした。

 

15:30~16:00 修了証書授与、今年度の活動終了 
これで今年度のサヒメル科学探険隊の5回の活動はすべて終了しました。最後に修了証書の授与を行い、皆木隊長から1人1人に修了証書を手渡しました。隊員の皆さん、1年間お疲れさまでした。
サヒメル科学探検隊で仲間と一緒に活動し学んだり体験したことを通じて、みんなが自然や科学にこれまで以上に興味をもち、身の回りでの出来事や自然科学の不思議を見つけて、自分で調べたり関心をもつようになってくれると嬉しいです。
三瓶自然館サヒメルではこれからもさまざまな企画展やイベントを開催しますので、またぜひ遊びに来てください。お待ちしています。

第4回活動 大学の研究者と一緒に活動!森に降る雨を調べてみよう!

概要

日  時 2023年10月22日(日) 10:00~16:00
活動場所 三瓶自然館サヒメル、島根大学三瓶演習林
参 加 者 19名(欠席5名)
活動内容 今回は島根大学の三瓶演習林で活動しました。午前中は、島根大学の先生に水溶液とは何かについて教えて頂いた後、水質を測定する指標であるpHとECについて説明を受けました。その後それぞれの測定器を使って、海水や家庭にある水溶液を測定し、水質の特徴をそれぞれ学びました。午後からは林へ出かけ、いろいろな場所の雨水を5サンプル採取し、部屋に戻ってからそれぞれのpHとECを測定し、針葉樹の樹幹を流れてきた水は、林外の雨水と比べpHが低く、ECが高い特徴があり、さまざまなものが溶けていることなどを知ることができました。

 

活動報告

10:00~10:30 始まりの会、三瓶演習林へ移動
三瓶自然館に集合し、本日のスケジュールと4班編成のメンバーについて説明しました。今回は島根大学の先生が講師となり、三瓶山にある島根大学の三瓶演習林で活動します。忘れ物に注意しながらサヒメルのバスに乗り込み、三瓶演習林へ移動しました。

10:30~12:15 実習1「pHとECについて学び測定方法を体験しよう」
三瓶演習林では、島根大学の2名の先生(山下先生、葛西先生)と大学院生1名に指導頂きました。午前中は室内で、「水溶液の性質を調べよう」というテーマで、まずは水溶液とは何かについて学び、飲み物や海水など身近にある液体が水溶液かどうか、考えました。その後、水溶液の性質を調べる方法としてEC(電気伝導度)とpH(水素イオン指数)について説明を受け、研究用の測定器でECを、試験紙を使って変化から色を見てpHを測定し、さまざまな水溶液のECやpHを比較しました。
ECの結果からは、いずれも透明な液体でも海水は電気伝導度の数値が高く、汽水や淡水では低くなっていること、pHの測定では酸性、中性、アルカリ性のものがあり、酸性のものは酸っぱい、アルカリ性のものは苦い特徴があることなどを知ることができました。午後からは野外で雨水を採取し、pHとECを測定して環境による違いを調べます。

 

12:15~13:00 昼食休けい

 

13:00~15:00 実習2「森の水のpHとECを調べてみよう」
午後からは野外に集合し、先生と一緒に雨水の採取に出かけました。大学演習林では、さまざまな場所で雨水を採取し研究しています。最初に研究用に林外に設置された自動雨水採水器を見学しました。雨を感知すると、自動で雨水を採取できる装置で、先生が水をかけると蓋が開く様子にみんな驚いていました。
今回は林の外と針葉樹のヒノキ林そして広葉樹林に出かけ、林の外の雨水1サンプルと林の中に降った雨水と木の幹を流れてきた雨水をそれぞれ採取しました。室内で測定するため、全部で雨水を5サンプル採取し持ち帰りました。
室内に戻ってから、先生に測定機器の使い方や測定値の見方を教わりながら、班でECとpHをそれぞれ測定しました。
測定した結果、林外で採取した雨水に比べ、林内の雨水の方が酸性であること、特に幹を流れてきた水の酸性度が強く、またECの値も高いことがわかりました。

 

15:00~15:40 まとめ、活動日誌をかこう
演習林では研究のため、複数の地点で雨水や川の水を定期的に測定しており、昨年の測定結果について解説がありました。その結果、スギ林の樹幹琉で特に酸性度が高い傾向があること、また年間で見ると冬季の雨水のECの値が高く、雨水でも降る場所や季節によってその性質に大きな違いが出ることがわかりました。こうした水質の変化は、森林の種類や人間活動による工場の排煙や自動車の排気ガス、そして気候や季節風などさまざまな要因で起こっていることなどを教えて頂きました。見た目だけではわからない、水質の違いを調べることで、いろいろなことがわかることを知り、大学での研究の一端を知ることができました。
その後、今日の活動を活動日誌にまとめ、感想を発表しました。

 

 

 

 

 

 

 

15:40~16:00 次回の案内、終了
次回の活動スケジュールと課題について説明した後、バスでサヒメルへ戻り、今回の活動を終了しました。次回は11月12日(日)、今年最後の活動になります。

 

第5回の活動日 11月12日(日)10:00~16:00